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「結婚したくない」と考える人の思考回路とは?「結婚したくない理由」を考察する
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「結婚したくない」と考える人の思考回路とは?「結婚したくない理由」を考察する

結婚願望が強い人がいる一方で、「結婚したくない」と考えている人がいるのは当然と言えば当然かもしれませんが、果たして「結婚したくない」派の人々はなぜ結婚を敬遠しているのでしょうか?

そこで今回は「結婚したくない」と考える男女の思考回路を多角的に分析していきたいと思います!

「独身者調査」から見えてきた「独身の利点」=「結婚したくない理由」

「独身者調査」から見えてきた「独身の利点」=「結婚したくない理由」

"結婚できない"のではなく、強い意志を持って"結婚したくない"と考えている人たちは、独身でいることにどのようなメリットを感じているのでしょうか?

独身男女の8割以上が独身生活に結婚にはないメリットを見出していた

参考として、まずは国立社会保障・人口問題研究所が発表している「出生動向基本調査」に含まれる「独身者調査」を見てみましょう。

18歳~34歳の未婚男女を対象に行った最新のリサーチデータ(2015年版)では、

【今のあなたにとって、独身生活には結婚生活にはない利点があると思いますか】

と尋ねたところ、次のような結果となっています。

≪独身男性への調査結果≫
利点があると思う...83.5%
利点はないと思う...13.8%
不詳...2.7%

≪独身女性への調査結果≫
利点があると思う...88.7%
利点はないと思う...9.5%
不詳...1.8%

何と! 男女とも8割以上(女性の場合は9割近く)の人々が独身生活に結婚生活にはないメリットを見出しているんですね!!

「独身の利点」1位は7割以上の支持を集めた【行動や生き方が自由】

続いて、同調査の独身男女に「独身の利点」を尋ねた結果を見てみましょう。同じく18歳~34歳の独身者を対象に、7つの選択肢の中から2つまで選択OKとして調査しています。

選択肢は次の7つ。

●【行動や生き方が自由】
●【家族扶養の責任がなく気楽】
●【金銭的に裕福】
●【広い友人関係を保ちやすい】
●【異性との交遊が自由】
●【住環境の選択幅が広い】
●【現在の家族との関係が保てる】
●【職業を持ち社会との関係性が保てる】

そして、同じく最新のデータ(2015年版)を見ると次のような結果となっています。

≪独身男性の調査結果≫
第1位:【行動や生き方が自由】...69.7%
第2位:【家族扶養の責任がなく気楽】...26.7%
第3位:【金銭的に裕福】...25.2%

≪独身女性の調査結果≫
第1位:【行動や生き方が自由】...75.5%
第2位:【広い友人関係を保ちやすい】...25.8%
第3位:【家族扶養の責任がなく気楽】...19.8%

2位以下をダブルスコア以上(女性の場合はトリプルスコア近く)で引き離してブッチギリのトップになっている「独身の利点」は、男女ともに7割前後の意見を集めた【行動や生き方が自由】。

「独身の利点」=「結婚したくない理由」と考えることもできそうですが、結婚したくないと考えている独身者は、結婚をすることで自分の行動や生きかたに制限がかかってしまうことを懸念しているようですね。

独身者が「結婚したくない」と考える理由 ~時間&人間関係編~

独身者が「結婚したくない」と考える理由 ~時間&人間関係編~

国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」(「独身者調査」)により、「結婚したくない」と考える独身者の思考回路はおおまかに読み取れたでしょうが、ここからはさらに「結婚したくない理由」を掘り下げて考えていきたいと思います。

まずは、自由な時間の使いかたや、人と人とのコミュニケーションにまつわる「時間&人間関係編」!

結婚したくない理由① 休日や帰宅後などの時間を自由に使いたいから

国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」(「独身者調査」)で1位を獲得した【行動や生き方が自由】は、目先の視点で考えるとこの「休日や帰宅後などの時間を自由に使いたいから」になるんでしょうね。

結婚相手や子供を愛しているとしても、ときに家にこもって一日中ダラダラと1人で過ごしたいときもあるでしょうし、仕事で疲れて帰った後、パートナーの愚痴や子供の世話をせずに1人で映画でも観ながら静かに晩酌したいときもあるでしょう。

結婚したくない理由② 趣味に好きなだけ没頭していたいから

結婚相手のパートナーが自分と同じ趣味であればこの懸念はクリアされるかもしれませんが、逆に趣味に無理解だとかなりストレスになるかもしれませんよね。

休日は朝一から釣りに出かけたいと考えていたり、好きなアーティストのライブに繰り出したいと考えていても、パートナーの理解が得られずに、反対されたり嫌な顔をされたり...。

また、海外ドラマやアニメが好きな人は、誰にも邪魔されずにノンストップで全話一気観したいと考えても、結婚してしまうとなかなか難しいのかも...。

結婚したくない理由③ いつまでも自由に恋愛をしたいから

結婚前は、誰もがその結婚相手のパートナーを"最後の恋愛相手"と思うものでしょう。

その後に不倫をしてしまったり離婚してしまったりというパターンもありますが、結婚にはある意味、"恋愛からの卒業"というニュアンスがありますよね。(もちろん結婚相手と永遠に恋愛し続ければいいのですが...)

ですから、まだまだ恋愛したりない、いつまでも異性との出会いを大切にしたい、死ぬまで恋愛し続けたいと考えている人は、「結婚したくない」と考えるのでしょう。

結婚したくない理由④ 休日でも夜でも友達といつでも遊びたいから

結婚をして家庭を持つと、独身時代と比べてなかなか自由に友達と遊べなくなるもの。

子供ができればなおさらで、休日は家族でお出かけするケースが増えたりするので友達を最優先にはできないでしょうし、夜に家族を置いて1人だけ友達と遊びに出かけるというのもなかなか難しいものがありますよね。

仲の良い親友が自分と同じ時期に結婚していれば、まだ生活のペースを合わせやすいので遊ぶこともできるかもしれませんが、親友が独身のままだと生活スタイルが全く違ってしまうので、次第に疎遠になってしまうことも...。それが嫌で「結婚したくない」と考える人もいそうですね。

結婚したくない理由⑤ 家で他人(結婚相手)に気を遣いたくないから

結婚して家族になったとは言え、極論ですが結婚相手は所詮、血の繋がっていない赤の他人。

独りの時間が好きで他の人がいるとどこか落ち着かないという人は、例え旦那さんや奥さんであっても、自分の家に"他人"がいると思うと常にそわそわしてしまうのかもしれませんね。

それは、決して結婚相手に心を開いていないということではないのでしょうが、性格的に、常に同じ空間に"他人"がいることが苦手と感じる人もいるんだと思います。

独身者が「結婚したくない」と考える理由 ~経済面&家事・育児編~

独身者が「結婚したくない」と考える理由 ~経済面&家事・育児編~

続いては、収入と家計にまつわる内容や、家事や育児といった家庭内業務についての「経済面&家事・育児編」!

結婚したくない理由⑥ 自分で稼いだお金は自由に使いたいから

結婚すると"財布は一つ"となり、いくら自分が汗水垂らして月に数十万円稼いで来ても、お小遣いは月2万円――なんてこともままあるわけです。

共働きであればまだ溜飲が下がるのかもしれませんが、結婚相手が専業主婦or主夫となり、収入があるのは家庭内で自分だけという状況だと、さらにこの気持ちに拍車がかかる可能性も...。

「結婚しないでいれば自分で稼いだお金は自由に使えたのに!」と後悔する同僚や友人を見て、「結婚したくない」と考えが固まることもありそうですね。

結婚したくない理由⑦ 収入が低いと家族を養っていく自信が持てないから

これは「自分で稼いだお金は自由に使いたいから」にも通ずる問題でしょう。

かつては一般的な会社員は年収400万円代が当たり前という時代がありましたが、今や年収300万円代、年収200万円代という人も多々いる時代です。

自分1人が生活していくのであればその年収でも問題ないでしょうが、結婚して子供も養って...と考えると、不安に感じてしまうのも仕方ないこと。ですから、そんな不安を抱かないようにと「結婚したくない」という考えに至っても不思議ではありません。

結婚したくない理由⑧ 子供にかかる養育費・教育費の心配をしたくないから

一般的に、子供1人を育てる養育費と教育費の合計は、仮に小・中・高・大と全て公立校を選んだとしても、3000万円ほどかかると言われています。

今の時代、家族の在り方も多様化しているため、必ずしも"結婚"="子供"という図式が成り立つわけではありませんが、やはり結婚をしたら子を産み、育てたいという考えが多数派でしょう。

そのため、1人3000万円という莫大な金額を考えると、結婚に対してメリットを感じにくい(尻込みしてしまう)のも仕方ないかもしれませんよね。

結婚したくない理由⑨ 家事を押し付けられたくないから

これは主に独身女性の意見なのでは...。

男女平等社会という考えが浸透し、家事を均等に分担してくれる旦那さんも少なくないでしょう。が、家事を分担するにしても女性に比重が重くなっているという家庭がまだまだ多いですし、家事を全くやらないという男性もいるでしょう。

旦那さんの稼ぎが良く、専業主婦になれるのであれば不満も出ないかもしれません。しかし、共働きでありながら、帰宅後に自分ばかり大量の家事もこなさなくてはいけない結婚生活を想像すると、「家事を押し付けられたくないから」という理由にも納得できるかも...。

結婚したくない理由⑩ 昔よりも家電が発達し一人暮らしでも快適だから

これは「家事を押し付けられたくないから」とは逆に、主に独身男性の意見かもしれません。

極端な例を挙げるなら、掃除は掃除機ロボットに任せておけばいいわけです。洗濯も洗濯機や乾燥機が進化し、ワンタッチで済んでしまう時代ですからね。

一昔前に比べると、家事が全くできない男性であっても生活に不便さは感じなくなっており、「結婚したくない」というよりは、結婚するメリットを感じにくいのではないでしょうか。

独身者が「結婚したくない」と考える理由 ~生活スタンス&人生設計編~

独身者が「結婚したくない」と考える理由 ~生活スタンス&人生設計編~

最後は、基本的なライフスタイル的な話や、将来のプランにまつわる話となる「生活スタンス&人生設計編」!

結婚したくない理由⑪ 好きなタイミングで好きなものを食べたいから

食べたいときに食べる、食べたいものを食べる――結婚をして家族ができると、実は意外とこれができなくなるもの。

1人の食事は味気ないと思う人は「早く結婚したいな」と考えるのかもしれませんが、逆に言うと、1人の食事に味気なさを感じない人であれば、独身の方が自分の生活ペースでストレスなく食事を楽しめるのかもしれませんよね。

最近は手軽に外食ができる飲食店も増えていますし、スーパーのお惣菜やコンビニのお弁当などが充実していて美味しかったりします。極端な話、美味しい冷凍食品も豊富。そのため、「結婚したくない」「結婚はしなくていい」という結論に至ることもありそうです。

結婚したくない理由⑫ 結婚相手の両親や親戚との付き合いをしたくないから

冠婚葬祭という特別なときばかりではなく、お正月やお盆に互いの両親や親戚に顔を見せなくてはいけないというケースも多々あるでしょう。

言わば、結婚は家同士がするもの、なんですよね。

ですが、好きになって愛したパートナーとは家族になりたくても、その相手の両親や親戚とまで密な関係を築かなくてはいけないとなると、結婚に対してハードルの高さを感じてしまうこともあるのでしょう。

結婚したくない理由⑬ 将来を考えて自分の両親の介護だけで手一杯そうだから

きれいごとばかりでなく現実を直視するならば、将来、両親の介護が必要かどうかということもきちんと考えておかなければいけないでしょう。

結婚をして介護の担い手が自分1人から2人に増えたと考えることもできますが、誤解を恐れずに言うと、介護の対象が自分の両親2人から結婚相手の義理の両親も含めて4人になってしまうというケースもあるわけです。

その際、血の繋がった自分の両親であれば親身になって世話することを考えられても、もともとは赤の他人だった義理の両親の介護となると、心理的ハードルが上がるということを一概に攻められませんよね...。

結婚したくない理由⑭ 転職や独立など仕事でのチャレンジを常にしたいから

例えば上昇志向が旺盛で、自分を常に高めていきたいと考える人にとって、結婚は"足かせ"のように思えてしまうこともあるのかもしれません。

自分の収入で家族を養わなくてはいけない場合、家(マンション)を30年ローンで購入した場合など、年収が激減してしまう可能性がある転職や独立にはおいそれと挑戦できませんからね。

結婚したくない理由⑮ 人生プランを他人に左右されずに決めたいから

前述の「転職や独立など仕事でのチャレンジを常にしたいから」は仕事に限った話でしたが、独身時代は1人で決断できていたことが、結婚をするとそうはいかなくなるもの。

例えば、年老いた両親と同居しようと考えたとき、例えば今とは違う場所(国内の田舎や海外など)に移住したいと考えたとき、結婚相手や子供の賛同を得られなければ実現できない可能性が高いですよね。

もともとの人生観や価値観が合致しているパートナーと結婚できれば問題ないのかもしれません。しかし、そううまく考えかたが同じ人と相思相愛になれるものでもないので、だったら「結婚したくない」と考えてしまう思考回路も理解できるのではないでしょうか。

もし、あなたの今の恋人が「結婚したくない」派だった場合の対処法は?

もし、あなたの今の恋人が「結婚したくない」派だった場合の対処法は?

今回ご紹介した「結婚したくない」派のみなさんが思う「結婚したくない理由」の数々、あなた自身が賛同できるかどうかは別として、どれも理解はできるものだったのでは...?

では、もし、あなたの今の恋人が「結婚したくない」派だった場合、どうすればいいのでしょうか?

お互いに恋愛感情があり、恋人としての交際は順調だったとしても、パートナーに結婚の意思がない...という場合です。

頭ごなしに、「どうして結婚してくれないの!?」「この年齢(20代中盤すぎ)で付き合うってことは結婚前提ってことじゃないの!?」なんてパートナーを糾弾したところで、状況が好転する可能性は低いですよね。

でも、このコラムをしっかり読み込んで、「結婚したくない」派の「結婚したくない理由」がきちんと"理解"できたかたならば、パートナーの「結婚しない」という意思を翻意させられるかもしれません。

――まずはパートナーと冷静に話し合う場を設けること。

そして、パートナーからパートナーなりの「結婚したくない」理由を聞き出してください。ただし、パートナー側の立場からすると、なかなか本音で話せないものなんですよね。

例えば、

「自分のお金は自由に使いたい。自分ががんばって稼いだお金を、自分よりだいぶ収入の低い人と"一つの財布"にされたくない」

「独りきりの時間がともかく好きで、逆に恋人の君でも一緒の空間に長時間いることはストレスになる」

「君は好きだけど、君の両親や親戚は好きになれないし、今後一生付き合っていくことを考えると気が重い」

なんて考えが本音だったとしたら、なかなかストレートに言い出せないもの。

ですから、パートナーが重い口をなかなか開かない場合は、こちらから「結婚したくない理由」を予想して、一つ一つ挙げていってあげましょう。今回ご紹介した15つの理由を全て挙げれば、たいていいずれかに当てはまるでしょうから、パートナーの本音を引き出せるはず...!

パートナーの本音がわかれば、あとはその「結婚したくない理由」を解消できる方策を提案したり、もしくは和らげられるような折衷案を提案したりしていけばいいんです。

その理由を解消できる妙案や、もしくは和らげるための折衷案を考え出すにも、またパートナーとの話し合いが必要不可欠。結婚という人生における一大イベントを成功に導くためですから、話し合いは何度だって徹底的に行い、そこにかける時間と労力は惜しまないようにしてくださいね♪

(TEXT=Sakaya Daisuke)