恋愛コラム

結婚するのは『好きだから?』『家族を持つため?』 【国際恋愛インタビューVol.7】
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結婚するのは『好きだから?』『家族を持つため?』 【国際恋愛インタビューVol.7】

今回は、留学経験のある日本人女性に、留学中に見聞きした海外の恋愛事情について話していただきました。日本人にはヴェールに包まれているように見える、アラブの恋愛事情をお届けします!

Nさん
30代・女性|出身国:日本
5年間、アメリカに留学経験あり

―Nさんはアメリカに留学中、UAE(アラブ首長国連邦)やサウジアラビア出身のお友達が多くいたそうですね。日本人にとってアラブ諸国の恋愛事情は謎に包まれたものですが、出会いや男女のつきあい、恋愛・結婚に関する習慣や常識が違うと感じた出来事はありますか?

私が感じたところでは、日本では「好きだから結婚する」けど、UAEやサウジアラビア(両国は隣り合わせ)では「家族を持つために結婚する」という感じですね。

UAEもサウジアラビアもほとんどがお見合い結婚です。両親の知り合いの息子・娘だったり、いとこだったり、家族の知り合いと結婚する場合がほとんど。でもアメリカなどに留学経験のある男性だと、極まれに海外の人と恋愛結婚をするケースがあるようです。中には国にいいなずけがいて、でも留学中に外国人女性と......なんて人も。私がアメリカで知り合ったアラブ諸国の人はみんな男性で、女性が留学することはあまりないみたいですね。

イスラム教では婚前交渉が禁止されているので、間違いが起こるのを阻止するためか、彼らの文化では結婚までにつきあうという事が禁じられています。だから結婚式の当日まで相手に会わないことも多く、だから性格の不一致で離婚、っていうことも少なくはないみたいですよ。家庭によっては、家族同席のもと事前に会うケースもあるそうです。

私の友達のサウジアラビアの男性も、お母さんの知り合いの娘さんと結婚の話が進み、結婚式当日に初めて顔を合わせたそうです。写真はその前に見たそうですが。

イスラム教の聖地のサウジアラビアには、宗教警察が町中にいて、見知らぬ男女が話していると注意されたりつかまったりします。モールなどの施設は男性フロアと女性フロアに分かれていて、女性フロアには男性が足を踏み入れることはできないし、レストランも男性セクションと女性セクションに分かれています。

UAEでも保守的なシャルジャ首長国では、レストランのセクションごとにカーテンがあって、他の人に見られず食事できるようになっているそうです。結婚式でさえ、男性ゲスト用、女性ゲスト用で別々に行われるそうですよ。

―女性は肌や髪を出さないようにヴェールをつけていますよね。一目ぼれとか、なさそう!

顔を完全に隠す必要はないみたいですが、お父さんや旦那さんによっては「隠しなさい」っていうこともあるみたいですね。「どうやってガールフレンドを見つけるの?」と聞いたら、気に入った女性がいたら、わかるところに手紙を置いておくって言ってました。

―アラブ諸国では普通なのに、日本にはない恋愛の習慣や常識はあるでしょうか?

UAEでは国民同士が結婚すると、政府から数百万のお祝い金と家を与えられるそうです。どうしてかっていうと、UAEは居住者のほとんどが外国人で、国民は2割しかいないんですね。国民を守るため、国民同士の結婚が奨励されているんです。法律で婚約金が110万円と決まっているんですって。女性によっては婚約金を何千万も要求することがあるみたいで、それを払いたくないから外国人と結婚する......っていうのを防ぐために、国が金額を決めているようです。

―私も旅行でドバイに行ったとき、電車で男性に席を譲られてびっくりしました。妊婦でもないのに......って。本当に女性を大切にするんだなって思いました。

そうそう。ヴェールで肌や髪を隠すのも、女性を守るためというか、男性によからぬ妄想をさせないためみたいですよ。荷物も男性が持ってあげたり、女性にはやさしくするものっていう考えなんでしょうね。
あとはお母さんを大切にする文化らしくて、アメリカ留学中の男性は毎日お母さんに電話してましたよ。お母さんとしては嬉しいですよね。

ふ~む、アラブ諸国の恋愛は、やはり宗教が大きく影響しているようですね。
ちなみに、インタビュアーがドバイを訪れたのはたまたまバレンタインの時期だったんですが、女性がバラを買って男性にあげてるのをよく見かけました。このインタビューでも各国のバレンタイン事情についてはいろいろ聞きますが、ほんとに国や地域によって習慣が違うんですね。世界のバレンタイン、比較研究してみたらおもしろそうです! 「今年はアラブ式よ」なんて。